本誌コメントで振り返る
む む み み


  ● 目 次
 
はじめに
 ・ 6号−8号
 ・ 9号−12号
 ・ 13号−15号
 ・ 21号
まとめ
まとめ その2


・ * ◆ * ・


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‖13号(3−1)

 
〔柱前〕

 ・ 氷づけにされたむむを発見・・・そして、その時!!

〔表〕

 ・ ついに、直接対決!!
 ・ みみみVSわざ武王!

〔傍点はイタリックに改めました。〕



 みみみは囚われのむむを発見!!
 背後にはわざ武王が!!
 ついに直接対決だ!!


 ・・・そんな感じの臨場感あふれるコメントです。
 一体どんなストーリー展開が待ち受けてるんだろうなぁ。ワクワク。

 や、普通に盛り上げているコメントなんだ。しかし、
(ここではイタリックだが)傍点つけてまでむむを強調する、そのこだわりは何?!コメントさんの待ちに待ったという感動の現われを読者は「何この傍点?」と、不思議な目で見つめたことでしょう。

 どこまでも自己主張するコメントさんでした。


 



‖14号(3−2)

 〔表〕

 ・ 心は一つ。
 ・ 邪悪な目を打ち倒せ!!

 〔柱前〕

 ・ いよいよ、わざ武王が/真の力をみせる・・・!!

 〔柱後〕

 ・ どうなる、みみみ・・・!!!




 先に「わざぼーF.C.」にあった一文を引用しましょう。

 「2人と2本に/未来はあるのか?」

 ・・・「2人
(と2本)の未来」とは、またすごい言い回し。表紙の「心は一つ」と呼応して増大するむむみみ感「邪悪な目を打ち倒」さなければならなかろうが、「わざ武王が真の力をみせ」ようが、気になるのは「2人(と2本)に未来はあるのか?」ということ。

 ・・・冗談はさておき、この物語は「仲間が倒されてピンチ、みみみに世界は救えるのか!?」みたいなことは言えない、というのが本当のところ。なにせ、この時点では、わざ武王が世界征服を目論んでいるらしいことは言われておらず、わざ武王の討伐はみみみやむむの個人的な因縁によって行われるからだ。「もう二度と裏切るコトができないように!!」と2人に襲い掛かってくるわざ武王の台詞から、この戦いの目的が<みみみとむむがわざ武王との〔支配/服従〕関係から解放されること>だというのが読み取れるでしょう。

 氷漬け状態で目をとじたむむはわざ武王の暗闇の中にいたが、みみみの呼びかけで目を覚まし、わざ武王は自身のカタチを影として明らかにした。しかし、再びむむが倒れたときにわざ武王は闇を作り出す。その闇の中にむむの姿はない。

 むむの意識が現実(作中の言葉で言うなら「今」)から離れると、わざ武王の闇が空間ほどにも広がるという奇妙な関連性があるのが気になるところ。そして、氷漬け状態のむむは闇の中でも実体を保つことが可能だったのに対して、わざ武王に倒されたときには宇宙の出現と共に消失するというのも不思議ポイントです。

 
「オマエ一人じゃ絶対に勝てない。」
 「2人で戦えば・・・、/少しは勝てる確率も上がるだろう。」
〔3−2「わざぼー 3巻」(小学館)より引用〕

 とわざぼーから言われたみみみだけれど、結局、ふたたび一人で戦わなければならない。
「どうなる、みみみ・・・!!!」と共に「どうなった、むむ・・・!!!」というのが、私が気になっているところです。



‖15号(3−3)

 〔表〕

 ・ 小さき手にたくされた希望の光――
 ・ ――つかめ、/完全勝利!!
 ・ 「VSわざ武王編」決着!!





 表紙は一体どういうシュチュエーションなのか、気になって仕方のない絵柄です。

 上から見下ろす構図。なにやらあたりは薄暗く、天上から木の葉が舞っているので森か何かにいるのかな?あたりに輪郭のぼやけた白くてまるいものが無数に散らばっている。蛍とも雪とも判然としないけれど、闇の中で光を放っているように見えます。むむ君は左隣にわざこを立たせて、上を見上げて微笑んでいる。その手前にわざぼーとみみみ。みみみちゃんは手のひらを空に向けて口を大きく開けて笑ってる。

 なんとなくだけれど表情が男同士・女同士でシンクロしてます・・・。

 さて、みみみの手のひら近くに
「小さき手にたくされた希望の光――」という言葉が添えられていて、コメントさん、上手いなぁ・・・と思う。成し遂げようとしていることに対してみみみの手は「小さい」。そんな心細い、弱々しい存在でも「完全勝利」を掴み取ろうという強い意思が、突き上げた腕、大きく広げた手のひらから感じられる。

 物語の展開とは直接関係ない絵柄ですが、コメントが物語の内容に関連性があるように意味を広げている。ここに表紙絵と表紙コメントの醍醐味をみたような気がします。

 それにしたって、意味深長な絵柄で・・・(汗
 これは、帰路の途中なのかしら?「帰り道」というのはわざ武王のところから村長のいる村までをいうのか。いったいどれぐらいの距離があるのか。・・・妄想は広がるばかり。





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